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現地主義!

スポーツナビ+でブログを開設しています。現地観戦した感想を主に綴っていこうと思います。

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◆観戦記◆横浜DeNAベイスターズvs北海道日本ハムファイターズ12回戦~ファーム

横浜DeNAベイスターズ3-2北海道日本ハムファイターズ
日000 200 000
D 001 000 11x
<日>糸数、上沢、宮本、木田、根本
<D >国吉、大原慎、江尻
<本>鵜久森6号2ラン
1点ビハインドの7回に、'''西森'''の適時打で同点に追いつくと、8回に'''後藤'''の適時打で逆転し、そのままDeNAが逃げ切った。DeNA先発・'''国吉'''は、8回2失点11奪三振の好投。日ハムは'''上沢'''、'''根本'''などが終盤につかまり、リードを守りきれなかった。DeNA2軍は4連勝。
詳細なスコアは[[公式|http://bis.npb.or.jp/2012/games/fs2012062700934.html]]から
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約10年ぶりに、ファーム観戦をしてきました。始球式を少年野球バッテリーが務めていたからか、スタンドでは多くの子供が走り回っていました。ボールボーイを務める少年の、ボールを渡しに行くダッシュが可愛かった。 試合前に、こんな大柄な外人が横浜に居たのかと思ったら、'''ルイーズ'''でした。'''渡辺直人'''と楽天時代の同僚だったからか、一緒にストレッチをやりながらも執拗に直人の体に絡んだりと、おちゃめな一面を見せていました。さらに直人は、試合前に始球式を務める少年バッテリーがグラウンド脇で投球練習をしているのをみると、バットを持ち打席に立ち、練習の手助けをしていました。試合外でのチーム貢献度が高そうです。 先発・'''国吉'''は、2軍ではもったいないほどの投球を魅せていました。MAX150㌔のストレートで次々と空振り三振を奪い、11奪三振。'''鵜久森'''に手痛い一発を浴びましたが、要所を締めて8回2失点。中盤は変化球主体になり、日ハム打線につかまるところもありましたが、直球主体に戻した終盤は三者連続三振を奪うなど、2軍では別格のスケールでした。'''江尻'''もサイドぎみから常時140㌔前半で、復調をアピール。どちらも1軍昇格の日は近そうです。 8回裏に代打・'''西森'''の1点を返し、1死3塁のときで'''井手'''が外野フライを放ち、ランナー'''大原淳'''がタッチアップ(ライナー性だったため、一度慌てて帰塁し、スタート)。ライト'''浅沼'''からの好返球もあり、ゆうゆうアウトのタイミングだったので、大原が捕手・'''近藤'''に突撃。アウトになったものの、近藤は若干足を引きずりながらベンチに帰りました。帰る際に、持っていたボールを地面に叩きつけていたのが、印象的でした(それだけ痛かったのか、タックルした大原に対してなのか…)。次の9回表の先頭打者は近藤でしたが、代打が出されていました。 今日は高卒ルーキーの活躍も目立っていました。日ハム・近藤は流し打ちで三遊間を破る強い打球を放っていました。'''上沢'''も常時140㌔前半の直球。DeNAは'''高城'''が長打で出塁し、代走の'''乙坂'''が同点のホームを踏みました。さらに'''桑原'''が決勝点のきっかけとなるヒットを放ちました。 入場料1000円のわりに、1軍クラスの選手を多く観れました。コアな野球観戦好き、少年野球チームの保護者の方、近所の子どもたちなど、様々な客層が入り混じり、どこか霞がかっている照明でノスタルジックな味わいの平塚球場のナイターでした。 -

◆観戦記◆亜細亜大vs早稲田大~全日本大学選手権大会決勝

亜細亜大0-4早稲田大
亜000 000 000
早300 001 00x
<亜>東浜、花城、山崎
<早>吉永、横山、有原
<本塁打>杉山ソロ(早)
早大が初回に3点を先取すると、3投手による完封リレーで、5年ぶり4回目の優勝を果たした。亜大先発・'''東浜'''は初回に'''茂木'''の2点適時打、'''小野田'''の適時打で3点を失うと、6回には'''杉山'''にソロを浴び、7回4失点。早大先発・'''吉永'''は7回被安打4と危なげない投球で勝利投手。後を継いだ'''横山'''・'''有原'''も無失点に抑え、3投手で12奪三振を奪った。最高殊勲選手賞に吉永、敢闘賞に東浜がそれぞれ受賞した。
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試合開始時間を間違え、11時半(試合開始2時間前)に到着。結果的にバックネット裏に陣取ることができました。ちょうど早大が打撃練習をしていました。普段観ることがないので、じっくりと堪能。 普段、六大学野球ばかり観ている私ですが、全国大会だけあって客層が六大学と異なると感じました。5回にスクリーンに写るアオダモの会のCMを、珍しげに観る客が多かっただけに、普段大学野球に来ないコアな野球好きがバック裏に多かったと思います。地元のヤンキーのような客がけっこう居たのは気のせい?あとは、高校野球でお馴染みのラガーおじさんが居ました。 亜大の試合前ノックは、やはり観ていて面白い。ノック開始前の儀式や、低い弾道でのキャッチボールなど、徹底した統率ぶり。守備に関しては早大を上回っているのでは、と感じました。特に遊撃手の'''高田'''は、大学生では異次元の守備の上手さ、華麗さ。彼は守備で飯を食っていくことでしょう。 '''吉永'''はシンカー、'''東浜'''はツーシームとそれぞれ決め球のインパクトが強い両先発。東浜は課題の立ち上がりを打棒ワセダに掴まり、早々と3失点。亜大は序盤に1死3塁のチャンスを作るも、スクイズ連続失敗で反撃ならず。早大投手陣の前に、攻撃面では亜大らしさが出しきれなかったようです。俊足の1年生・'''山下'''が出てきましたが、その快足が出る瞬間もありませんでした(個人的に残念!)。 バック裏のカメラの近くで、「吉永、気をゆるめるな!」「早大優勝決定おめでとう!(まだ試合中盤)」と、野次を送る一人の観客が目立っていました。彼は両軍どちらの立場に立つわけでもなく、ふらっと観に来た客のようでした。普段六大学リーグの観客席を騒がせている方が、実はまだ大人しいほうだったと気づく結果に。 試合は2時間1分というハイペースで終わり、早大が優勝。六大学×東都の決勝の組み合わせで、六大学が勝つのは十数年ぶりのようです。大学球界の勢力図が、変わりつつあるのかもしれません。

◆◆観戦記◆横浜DeNAベイスターズvs東北楽天ゴールデンイーグルス3回戦

DeNA1-5楽天
楽005 000 000
D 000 000 001
<楽>美馬、ラズナー
<D >田中、小林太、小杉、加賀、林
<本塁打>牧田3号3ラン、筒香5号ソロ
楽天が3回に'''中島'''の2点適時打、'''牧田'''の3ランであげた5点を逃げ切り、連敗を3で止めた。楽天先発・'''美馬'''は8回1死まで完封ペースだったが、'''筒香'''にソロを浴び完封ならず。DeNAは先発の'''田中'''が3回5失点の乱調。'''小林太'''、'''小杉'''などのリリーフ陣が好投したが、反撃を呼び込むことはできなかった。 こちらに[[詳細スコア|http://www.tbs.co.jp/baseball/game/20120611YK01d.html]]があります。
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そうです、2日連続ハマスタに行って参りました。昨日感じた新鮮な気持ちが湧いてくることはなかったので、今回はまた違った視点から書こうと思います。 ハマスタに早く着いたので、大桟橋方面へ散歩しました。去年まではなかった、街中になびくベイスターズのフラッグ。仙台駅周辺にも、イーグルスとベガルタ仙台のフラッグがいたるところにありますが、そうした地域密着のための広報術を学んだのかも。 内野席が満員ということで、外野席へ。近頃アマチュア野球をバックネット裏で静かに観ることが多いからか、応援への積極的な参加というのをすっかり忘れてしまった。小さい頃は、メガホンを叩かないと落ち着かない少年だったが、彼とは別人になってしまったようだ。 個人的に期待していた'''田中'''だが、3回に'''牧田'''の3ランで完全にゲームを壊してしまった。統一球でロースコアの展開が多い今日のプロ野球だけに、これだけの点差になってしまっては周囲の熱狂的なベイファンもすっかり意気消沈してしまった。 ただ、そんなファンにプロとしてのパフォーマンスを魅せたのが、'''森本'''だった。8回表開始前に、ベンチの森本が右翼手・'''小池'''とキャッチボールをしていた。ベンチに帰るとき、内野席のファンからボールを求められると、何度もフェイントをかけ、いじらしくボールを客席に投げようとしない。すると内野席ファンから「森本!森本!」とコールがかかり、それに応えるようにボールをファンの渦へと投げ込んだ。その後も、グローブと帽子を投げようとするモーションをみせ、ファンをさらに騒がせた。プロ野球選手は夢を売る商売というが、こうしたファンサービスのことではないだろうか。 外野席では、外人ファン(欧米)が多く見られた。横浜に住む外人は、自然とベイスターズを応援してしまうのだろうか。慣れない異国の地に来ても、知っているスポーツが行われていると知れば、少し安心するのかもしれない。

◆観戦記◆東京大学vs立教大学~東京六大学野球春季新人戦

東大0-4立大
東000 000 000
立010 000 03x
<東>初馬
<立>齋藤、井上祐、川端大翔
立大が3人の継投で東大打線を3安打に抑え、完封勝利で準決勝進出。東大先発・初馬は、2回に岩月(立)に適時二塁打を打たれ1点を失う。8回には岡部通(立)に2点適時三塁打、寺田に犠飛を浴び3失点。立大先発・齋藤は7回を1安打に抑える好投。初馬の新人戦完投は、東大として07年秋鈴木以来。立大は明日、準決勝で明大と対戦。
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第一試合の早慶・新人戦対決から観戦する予定だったが、所用でこの試合から。神宮につくと、ちょうど丸子(早)がライト上段へ本塁打を放ったところだった。現4年で4番に座る杉山の後釜として、大いに期待できそうだ。 東大の先発・初馬は春季リーグ戦で、防御率3点台。これは、近年の東大では類をみない好成績だ。リーグ戦クラスの先発だけに、立大も大城、我如古、岡部通など1・2年オールスターともいえる打線。 初馬は好調だったように思う。MAX136㌔だが、コーナに決まるストレート。110㌔代の変化球。高めに浮いた球を2回に岩月に痛打されたが、その後は安定した投球。8回はスタミナ切れか。 東大は1年生野手が、存在感を発揮していた。1番・飯田は小柄だが、俊足・堅守。9回の第4打席には、リーグ戦にも出場している川端翔から、逆らわずに右へクリーンヒットを放った。秋にはベンチ入りするのではないだろうか。4番に座った白砂も、9回に川端翔から逆方向にクリーンヒット。初馬が順調に成長すれば、来年以降は侮れないチームになるかもしれない。 立大2番手の井上祐は、横須賀高校出身。こうアナウンスされると、周囲から「福谷と同じ高校か?」とちらほら聞かれたが、井上は神奈川の横須賀高校らしい。ちなみに福谷は愛知。 新人戦は、神宮が独特の雰囲気に包まれる。3・4年の先輩は、観客席で集団になって後輩を応援する。後輩の好プレーに拍手し、珍プレーには失笑する。昨年は野村(現カープ)や伊藤(現阪神)が観客席にいると、観客がサインを貰いに行く光景が多々見られた。サインを貰うには、絶好の機会かもしれない。また、新人戦は応援団がいないので、打球音とベンチからの声が鳴り響く。今日は神宮隣の某高校が体育祭を行なっていたため、黄色い声援がこちらにまで響きわたっていた。新人戦より盛り上がっていたかもしれない。…いや、こちらのほうが好試合だったと信じている。

◆観戦記◆明治大学vs法政大学~東京六大学野球春季新人戦決勝

明大2-1法大
明000 200 000
法000 100 000
<明>北田、古屋、上原
<法>青木、金井、飯田、鈴木貴
明大が4回の真栄平、石井の適時打による2点で逃げ切り、33回目の新人戦優勝を果たした。法大は4回に、吉澤光が北田から犠飛で1点を返すのみ。法大先発・青木は、4回2失点被安打7で敗戦投手。明大は、リリーフの上原が4回無失点4奪三振で勝利投手となった。明大は新人戦最多優勝回数で、法大に並んだ。
詳しい経過は[[連盟HP|http://www.big6.gr.jp/game/rookie/2012s/2012s_rookie_mh.html]]に掲載されています。
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昨年秋の新人戦同様、決勝は法明戦となった。リーグ戦でも「血の法明戦」と呼ばれるだけに、死闘となることが多いカード。今日の試合は、両軍ともにあと一本が出ずに、終わってみればロースコアで明大が逃げ切った。 新人戦といっても、高校生のリクルーティングに力を入れる法明は、高校野球オールスターのようなメンバーになる。プロ志願届けを出していれば、高卒でプロの世界に入れた人材も多い。それだけに、700円(学生は300円)で、内野席自由(バックネット裏で観れる)なのは非常に美味しい。 法大先発・'''青木'''は智弁和歌山出身。リーグ戦でも、法大で一番早く初登板を果たした逸材だ。今日はコントロールを乱し、甘い球を痛打されていた。その後マウンドに上がった長身・'''金井'''、'''飯田'''も、共にカウントを悪くする場面が多々見られた。大学生活初めてのマウンドで、力が入っていたのかもしれない。4番手の'''鈴木貴'''は、リーグ戦で先発経験もある期待の2年生右腕。こちらも制球難でピンチを作るが、なんとか無失点に抑えた。 明大先発・'''北田'''は、こちらも絶好調というわけではなかった。ストレートは130㌔後半で、再三ピンチを作るも、粘りの投球で1失点。3番手の'''上原'''は、元広陵のエース。左腕ながら、MAX143㌔は出ていた。長身から、まさに投げ下ろすというイメージの投球。9回に最後の打者を打ち取ると、ど派手なガッツポーズをした。内野手にも積極的に声をかけるなど、このマウンドにかける思いを強く感じた。いつかは明大のエースナンバー「11」を背負う日が来るだろう。 野手は、特に派手な活躍をした選手はいなかったが、'''糸原'''(明)は3安打と当たっていた。'''佐野'''(明)が代打出場したときに観客席の野球部員が大きく盛り上がった。彼は何キャラ? 明大ナインは、元気だった。優勝を決めたあとも、胴上げなどお祭り騒ぎ。新人戦なのに…とも思うが、それだけ勝利への執念があったのだろう。新人戦はリーグ戦で既に活躍している選手はほぼベンチ入りしないので、勝ちに行くというよりは、経験を積むことがメインだ。ただ、優勝を経験することが、選手に大きな自信を与えるのかもしれない。

観戦記◆横浜DeNAベイスターズvs東北楽天ゴールデンイーグルス2回戦

DeNA6-2楽天
楽010 100 000
D 000 100 05x
<楽>釜田、小山伸、ハウザー、青山
<D >三浦、篠原、藤江、山口
DeNAが1点ビハインドで迎えた8回に集中打で楽天を突き離し、連敗を3で止めた。楽天先発・'''釜田'''は7回1失点と好投。'''小山桂'''の2本の適時打で1点リードの展開も、リリーフの'''ハウザー'''などが掴まった。DeNAは'''藤田'''が2安打2打点と活躍。先発・'''三浦'''は6回途中2失点で、通算150勝目はならなかった。
こちらに[[詳細スコア|http://www.tbs.co.jp/baseball/game/20120610YK01d.html]]があります。
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ここまで「現地主義!」ではアマチュア野球を題材にしてきたが、私は実はDeNAファン。久々にハマスタに行ってきたので、観戦記を書こうと思います。 プロ野球観戦は、昨秋の中日戦以来。その試合は引き分けで、中日が胴上げを決めた。今日の試合はそこまでの緊張感はなく(親会社同士が睨み合っていたが)、客入りは約2万人。 楽天先発は高卒1年目の'''釜田'''。金沢高校時代は、150㌔の速球でスカウトを唸らせた投手だ。早くも1軍で2勝をあげるなど、即戦力として活躍している。DeNAにも指名のチャンスはあっただけに、獲らなかったのか少々悔やまれる。 対するDeNAは通算150勝目をかけて'''三浦'''がマウンドに上がった。調子は決して悪くはなかった。'''枡田'''に第一打席に左中間へ上手い二塁打を打たれてからは妙に警戒し、第二、第三打席では敬遠。続く'''小山桂'''に痛打される場面が目立った。敬遠の際は納得いかない表情を浮かべていただけに、枡田へのリベンジに燃えていたはず。 釜田のストレートは常時140㌔代。ただ、2回表に'''筒香'''から空振り三振を奪ったストレートが152㌔。要所で力を入れ、抜くところは抜く。高卒1年目とは思えない冷静さだ。釜田(18歳)と筒香(20歳)が大学に進学し、リーグ戦で戦っている姿を思わず想像してしまった。 現地で観るDeNA野手陣を書き綴っていこうと思う。まず、'''中村'''はかなりバッターボックスの後ろで構える。なにげに、初めて生でじっくりと観たかもしれない。あと、試合前ノックでは一塁に中村・'''吉村'''・'''一輝'''がいたが、三塁は筒香のみが練習していた。筒香への期待は大きそう。そして試合前ノックの主役は'''金城'''だった。ホームへのレーザービーム返球に毎回歓声が生まれ、あれだけで金が取れそうなパフォーマンスだ。 ハマスタでプロ野球を観るのは久しぶりだが、アマチュアばかり観ていただけに売り子の多さに驚かされた。あと、内野席前列で点々と座って構えているバイトは何をしているのだろう。ファールボールを取る係? あと、イニング間に毎回イベントが騒がしく始まり、少し静かに休ませてくれと感じた。チアが売っていたシャボン玉を吹く企画は、見た目は綺麗だが泡を被らないように必死に泡をつぶす客もいた。ある意味飛び風船より厄介になりかねない。ただ、相変わらずスタプリやダンスコンテストは面白い企画だった。 総じて、夜空の下で行うナイターは気持ちのいいものだった。ちょうど私の席からは桜木町の観覧車も見えた。このスタジアム内だけは、外界と違う非日常的な時間が流れていた。それに勝利の喜びも混ざり、再びスタジアムの持つ日常から乖離した快楽を享受しに来たいと強く感じた。これがボールパークの持つマジックかもしれない。

◆観戦記◆慶応大vs早稲田大3回戦~東京六大学野球春季リーグ戦

慶應大4-2早稲田大
慶100 300 000
早001 000 010
<慶>竹内大、福谷
<早>高梨、吉永、内田、有原
慶大が4回に谷田の2点適時打などで勝ち越し、勝ち点を挙げた。早大は昨日に続き連投の先発・高梨が踏ん張りきれず、完全優勝はならなかった。早大は初回に福富(慶)の適時二塁打で1点先制を許すも、3回に大野大の適時打で同点に追いつく。8回には代打・高橋直がリリーフの福谷(慶)から適時打を放ち、2点差に詰め寄るも及ばず。阿加多(慶)は1安打を放ち、打率.447で首位打者確定。1年生・吉永(早)はリリーフで3回を無失点に抑え、最優秀防御率(1.25)のタイトルを獲得。
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私にとって、六大学野球はホームグラウンド。平日でしたが、早慶戦だけあって観客は8000人だったようです。応援席から離れた内野席で観戦しましたが、「都の西北」をビブラートのかかった歌声で熱唱するOBの方が居ました。これぞ、華の早慶戦。 試合開始約2分で、いきなり慶大は1点を先制。リーグ戦中盤まで打率十傑の上位だった福富が、左線に強烈な当たりの適時二塁打。周りの観客も高梨の連投に不安の声が上がっていましたが、案の定。福富は第三打席にもレフト線にホームラン性のファールを放ちました。この打球が、また特徴的。打った瞬間、当たりは良いがラインドライブでファールになるだろうと油断すると、ほとんど打球が切れずにレフトポールすれすれのファール。不気味な打者です。 4回に高梨が阿加多に危険球に近い死球を与え、無死満塁。ここで早大は吉永を投入。しかし渡邊暁(慶)に適時打を打たれ、谷田を迎える。この春を騒がせたスーパールーキー吉永と、同じく1年生・谷田の対決。この打席では、谷田が前進守備の三塁手を越える適時打を放ち、吉永はさらに2点を失った。4年間の戦いは、まだ始まったばかり。 福谷の剛球に翻弄されてきた早大打線だったが、9回に見せ場を作る。福谷は簡単に2死にするも、突如連続四球で1,2塁のピンチを招く。ここで打者は地引。ライトへの強烈なライナーを放つが、深く守っていた谷田がジャンピングキャッチ!九死に一生を得た。簡単に終わらないところに、今季の早大の強さをみました。 早大は高梨が3回4失点と安定感を欠いた。有原も大事な場面で使うには、まだ不安な要素が残る。吉永・内田の1年生を中心に全日本を勝ち抜くことは、さすがに厳しいだろう。高梨・有原が意地を魅せ、優勝杯を掴んで欲しい! 早慶戦後は、閉会式。閉会式までの時間調整のため、観客席で早慶戦を観戦する他大の選手もいる。真剣な眼差しでグラウンドを観察し、秋へのリベンジに燃える選手。チアや売り子さんに目を奪われる選手。昼寝をする…(以下略)。各大学の主力選手の、試合とは違った一面が見れるので、なかなか興味深いです。 三ヶ月後の秋季リーグは、四年生にとって最後の舞台。夏休みをどうか、安全に、悔いのない練習をしてもらいたいです。がんばれ!

◆観戦記◆東芝vs三菱重工横浜~都市対抗野球西関東予選第1代表決定決勝戦

東芝2-1三菱重工横浜(延長16回)
東000 000 100 000 000 1
三001 000 000 000 000 0
<東>藤田、木戸、新垣
<三>亀川、鶴田
<本塁打>ブルーノ(東)
東芝が延長16回に鶴田(三)のボークで勝ち越し、第一代表の座を手にした。東芝の先発・藤田は6回1/3を、坂上(三)の適時打による1点に抑える。続いてマウンドに上がった木戸は3回2/3、新垣は6回を無失点に抑え、反撃の糸口を作った。三菱重工横浜の先発・亀川は8回をブルーノの本塁打のみに抑える好投。リリーフの鶴田は8イニング目に、自身のボークで力尽きた。
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 この試合は私自身、初めての社会人野球観戦でした。マイクを使った応援団、ドラムの特設ステージ、そして登板する投手の球のキレに驚かされました。  東芝の藤田投手は、社会人野球の雑誌でしばしば登場するので、紙面上で拝見したことはありました。ストレートは130㌔代でしたが、切れ味とコントロールは抜群。さすがの一言です。一方、新垣投手は時に140㌔後半を記録する本格派。スケールはプロ級では? 三菱重工横浜の亀川選手は、ピンチをしのいでもクールな振る舞いに好感。鶴田投手も素晴らしい粘りの投球だった。  三菱重工横浜の1番・坂上選手は個人的に好きなタイプの選手(顔ではなく)。バットコントロールが良さそう。あと木野選手が出てましたが、青学時代からよく観ていた選手だけに、自然と応援しました。新人とは思えない堂々としたプレーでした。  あと本日のハイライトとも言えるのが、東芝の代打・ブルーノ選手の一発。亜大時代のブルーノ選手の本塁打を観たことなかっただけに、尚更びっくりでした。これだから野球は面白い。  休日だけあって、家族連れで来ている社員の方が多かったです。フェンスの前に集まって、フィールドを見つめる子どもたちにちょっと癒されたり。私は一般の1000円の入場券でしたが、社員の方は500円で入っている?ようでした。平日働き、休日は会社のスポーツを応援する。なんだか憧れる生活です。応援団員は、どういった経緯で入部したのだろう。いろいろ「社会人野球」に興味が出てきたので、都市対抗も観に行こうと思います。 ※肖像権を考慮し、写真は削除しました。