ウラニーノワンマンライブ/2009年3月28日 at CLUB Que
『8周年記念ワンマンライブ
 Queまでそして明日から』

ライブレポート・その1
開幕!いきなりの名曲からスタート。
2009年3月28日、12月の名古屋以来、ウラニーノの3ヶ月ぶりとなるワンマンライブが東京・下北沢Club Queで行われました。
間隔をあけずに行われた今回のワンマン。結成8周年記念とのことではあったが、ちょっとハイペースの開催に、もしや……?などと勘ぐりつつ、何とか日程を工面して、行って来たぞ。
今回は、来場者全員に、ウラニーノ特製ポケットティッシュが配られました(笑)
ちょっと長めに待ったのち、ついに開幕!……の前に、毎度恒例、ピストン大橋の前説。
噂の「ちょっとゲイっぽい」ジュード・ロウ・ヘアーとなったピストン氏、今回もB'zを、アップテンポナンバーから泣かせのバラードまで絶好調でご披露でした。
この会場の盛り上がり具合!一見さんは度肝を抜かれるのだろうな。
そして一曲目。イントロって覚えているものですね〜。名曲、「ランドリーとワールド」からのスタート!
やはり一度聞いていただけでは、忘れてしまっていた箇所もあって、その部分も含めて楽しむ事が出来た。やはり、良い曲!
引き続き、「エーデルワイス」。そして「6月のタイムマシーン」!この演奏からいきなり会場が熱かったなー!
この後、「平日でもライブが出来るウラニーノから、休日しかライブが出来ないサンデーロッカーズの皆さんへ、この曲を捧げます」という挨拶と共に、「サンデーロッカーズ」。前回、ちょっと音響が悪くて聞き辛かったが、今回よーやく歌詞が理解出来た(笑)
小学生、中学生、高校の夏、そして大学生と主人公の年齢を引き上げてきていたウラニーノだけれど、今回の主人公はついに、サラリーマン!
新曲「ダンボールに囲まれて」でも、OLが主人公だったりするから、本当に、ゆるやかに少しづつ、いい意味で変化が起きているのだと思うな。
ここでMC。「8周年を祝うなんてねぇ……、『付き合って何年目』みたいで恥ずかしいですよね。仲良いバンドって思われるのも嫌だし……」というボケには、ピストン氏はおろか、ステージ上全員のメンバーが抗議の声を上げていました(笑)
序に、「ピストン大橋の毛剃り披露ライブでもあって……」というフリには、観客から「デコひろーい!」という掛け声で会場が爆笑。ゲイっぽいよね、という話と同時に、「旧日本軍みたいだよね」と。「私は貝になりたい」かと思ったぞ。
この後、「エーデルワイス」に関する危険なお話があったのですが、自粛します(笑)「ピストンさんはー、○○○○さんのリコーダーを……」
駄目ー!駄目ー!
で、次は弾き語りで「桜並木」。この間、初めてレミオロメンのライブを見に行き、「粉雪」を夏フェスでも歌うのかと疑問に思ったみたいな話題をしつつ、「この曲は、今しかないよね!」と。
C.C.Lemonホールワンマンでも印象的だった、この曲。やっぱり、良いです!
と、ここでちょっと変わった曲。イントロが分からずに新曲?と思ったが、「友達の彼女〜惜別編〜」だった。もしかしてライブ初披露か?
さて、ここから、初披露となる新曲が続けざまに演奏されたが……。

今回が初披露となる新曲は、2曲。先ずは、「終わる、着く、駅」と書いて、「終着駅」
「夕立各駅停車」を彷彿とさせる、電車をモチーフにしたバラード。キーボードも入っている。ゆったりとした時間が流れていくような曲だったな。会場の空気もいい感じだった。
そして恐らく、今回のライブのハイライトであったであろう、新曲「海からの手紙」の披露!
これが、良かった!風を感じるような疾走感、「俺、馬鹿だから」という主人公の、いじらしい情景。そして、会場の全員が度肝を抜かれたであろう、怒涛の展開
二人の声が交錯する、「嘘じゃ、ないんだぜー」とか!もう、切ない!ウラニーノ的な、あくまでウラニーノ的なキラキラ青春映画ですね。
ただ、このネタ、キャリア中、一回しか使えないよな、とは思ったけれど(笑)この後また書くが、メジャーデビューは7月とのことで、もしかしたらこの曲は夏曲としてシングルになるのだろうか?
演奏は途切れることなく、ワンマンでは初披露となる新曲の「ダンボールに囲まれて」へ。
ライブの感想ブログでも評判が良かったらしい、この曲。図らずもダンボールに囲まれる羽目になった、3人の主人公が織り成すオムニバス・ストーリーになっている。
この曲も良かったなぁ!理不尽だけれど、これが世の中だよね、なんて思ったりする、残酷だが共感出来る、そして何だか満ち足りた気持ちにもなる、歌詞。
誰かが泣いている近くで、また誰かが笑っている。
個人的には、「神様」の定義がすごく面白く感じました。古今東西、様々なミュージシャンが「神様」について悩み、そして詩を描いているけれど、もしかしたらこの曲が、それらから一番真実に近いのかもしれない。結局は、その状況において、人間の、ある意味身勝手な捉え方で十分で、それこそが「神様」なんだよ、と。
さて、ここでMC。「新曲ばっかりで済みません、新曲だとノレないですよねー。まあウラニーノの場合、新曲じゃなくてもノレないみたいですが……」と自虐。
ここから、サポートキーボードの一休氏が参加。C.C.レモンでも参加されたミュージシャンだ(元『好色人種』、現在は解散)。サポートに入ったのが最近だから、なかなかピストン氏をイジってくれないと(笑)
そして後半戦、会場の空気がポカポカの中、まさかの!まさかの「保健室の彼女」!!
これは感激!大感激!大好きなんです、これ。僕がウラニーノと出会った時に、一番思い出深かった曲で。この曲の「どんでん返し」で、僕はウラニーノに付いて行こうと、大げさに言えばそう決めた、それぐらい印象的な曲で。
しかもアレンジがまた良かったんだ。会場の手拍子と、メンバーの演奏との一体感が素晴らしかった!この曲はぜひ!ぜひ!盛り上げ要員として今後も末永く演奏して下さい!

さて、ここからのMCが面白かった。演奏が止むと、山岸氏がおもむろに、「私の名前は山岸賢介と申しますが、一説によると、この「賢」の字は、宮沢賢治が大好きだったうちの母が、そこから一字を取って、名づけたということです」と語りだした。
そして、うやうやしく取り出された一枚の紙。「雨にも負けず、風にも負けず……」
きじゃいちゃの狭さにも……」
噛んだ!
朗読中断!
ついでに、「ツアーメン」のフリだってこともバレています!
「ど、どこからやり直そうかな……。えっと私、山岸賢介と申しますが、一説によると……」と続け始めたのが、面白かったと同時に、改めて頭の回転が早い方なんだなーと思ったりしたな。
この後、無事朗読された、全編「雨ニモマケズ」のパロディー。ライブ終了後に配られたフリーペーパーにも記されていたけれど、『客がいないときは涙を流し/知らない町をおろおろ歩き/たまにコミックバンドと間違われ/いつも変態と呼ばれ/まれに天才と呼ばれ/そういうバンドに/わたしたちは なりたい』………………。もう、なってるよ!
誰もが突っ込みを入れたくなる箇所だったが、間髪居れずに「ツアーメン」のイントロへ!
演奏後、ピアノの切ないメロディが挿入され始め、何の曲かと思えば、「朝を届けに」
この曲は毎回イントロを変えてくるよなー。今回のアレンジも好きだな。
さらにキラー・チューンは続き、「夕焼け、ぼくらを焼き尽くせ」!オレンジ色のボンボンはどこ?無い!無いぜ!
落ち着きなさい。さて、そしてこの後からが……。「前進するビート」のドラムと共に、山岸氏が長い、長いMCを始めた。「我々は『メジャー大作戦』と称して、長いツアーを行ってまいりましたが……
ウラニーノは、インディーズの中のインディーズとまで言われてきました。だけども、だからこそ、メジャーに行けば何かが起こるかもしれないと思いました。いい音楽をやるのにメジャーもインディーズも関係ない、という方も居ますが、僕は何か違うんじゃないのかと思った。どうせならば、行ってみたい。そしてメジャーは待っていても来やしない、ならこっちから掴みに行こう!と。新曲も作りました。CDも長い間ずっと出さずに、いつ出るのいつ出るのと、色んな人に言われ続けていたのですが……、実はアルバムは、もう出来ていて、でもこれを絶対に!絶対にメジャーで出してやると!そう決意して、今まで封印してきていたのです」と、意外な真実も明かされました。この覚え書きは、記憶なので、山岸氏の実際の文脈や意図とは違う、きっと違うとは思うのですが、おおよそ、このようなMCでした。
「そして!2009年、7月、ウラニーノ、メジャーデビューミニアルバムをエピックレコードより発売します!」……会場が割れんばかりの歓声に包まれた
これからもきっと俺達、また立ち止まったりしながらも、歩き続けます!「前進するビート」というのがあるならば、今宵鳴らされるのが、それです!「前進するビート」!!」……熱い!これが、ものすっごい感動的な演奏でした。あの時間は、言葉に直らないですね。すっごく、すっごくいい空気で、「前進するビート」の演奏が終わりました。
ちょっと一息つくかと思ったその瞬間、ドラム小倉氏が、スティックを観客の喉仏の方向に突きつけながら――
「生きて帰れると思うなよ!!」
絶叫!
そして「続・やぶ医者とわたし」!!!

うおーーーー!!!!
会場大盛り上がりの中、ライブ終了!大歓声!!耳をつんざくような拍手!メンバー退場。その瞬間から会場がざわつき始めました。

今回は、アンコールを求める手拍子がちゃんと揃っていたな(笑)さて、毎度アンコール前に行われるピストン大橋の前説は、今回はキャンセル。山岸氏曰く、「あまりにも酷かったので事務所からキャンセルが出た」とのこと。山岸氏の口から、今日集まった観客へと感謝の言葉が綴られた。
「僕が今でも誇れることは、この8年間、一度もウラニーノを辞めたいと思ったことがなかったこと。これは大きかった」というMC。そして、カーテンコールのようなメンバー紹介へ。「ピストン大橋以外は、割れんばかりの拍手でお迎えください!」
「今では信じられませんが、8年前は僕に敬語を使っていました。ドラム、ノリヒコ・オグラ!」。
「リハーサルで実は決めていたんですが、酷いこと言っちゃってすみませんでした……」と謝りながらの入場。「ご無事でお帰りください」と山岸氏からフォローが入りました。
「今では信じられませんが、8年前は僕にタメ口を使っていました。ベース&マネージャー、ピストン大橋!」
会場、誰も拍手せず。ピストン大橋、キレる。会場、爆笑(笑)
この会場の結束は凄いよね」と。最後はもちろんちゃんと、割れんばかりの拍手が改めて送られました。鳴り止まない歓声に、ピストン氏も機嫌を取り戻されたようでした。
「今ではメンバーよりもピストンを苛めます、サポートギタリスト、コサイアキシ!」。そして、「今はまだピストンをイジってくれない、サポートキーボーディスト。一休さん!」
最後に、「皆様にとってこの世界がワンダフルワールドでありますように」と、「ワンダフルワールド」の演奏で〆られました。
ライブ終了。今回も本当に良いライブだった!……あれ
観客の誰もが、帰りません。再び手拍子が……。
そしてまさかの、ダブル・アンコール!これにはメンバーも驚きだったようで、「終わるつもりで着替えていたのですが……」と。
最後は、「少年とぼく」で締めくくられました。いやー。ただ良いライブだっただけでなく、何か特別なものを感じた時間でした。終わった後はどっと疲れたけれど。
レポート書くのも疲れたぜ。さて、今年の7月、ついにウラニーノの新譜が発売されるぞ!
それまでは、「ご無事で生きて」過ごさないとね。
2009年3月28日 下北沢Club Que
ウラニーノワンマンライブ
『Queまでそして明日から Vol.2』

1.ランドリーとワールド
2.エーデルワイス
3.6月のタイムマシーン
4.サンデーロッカーズ
5.桜並木
6.友達の彼女〜惜別編〜
7.終着駅(新曲)
8.海からの手紙(新曲)
9.段ボールに囲まれて(新曲)
10.保健室の彼女
11.ツアーメン
12.朝を届けに
13.夕焼けぼくらを焼き尽くせ
14.前進するビート
15.続・やぶ医者とわたし

En1.Wonderful World

D-En.1少年とぼく

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