ウラニーノワンマンライブ/2008年10月3日 at CLUB Que
『やっぱり手売りで
     CLUB Que!?』
去る2008年10月3日、ウラニーノの、昨年12月のC.C.レモンホール以来となるワンマンライブが行われた。
会場は下北沢を代表するライブハウス、Club Que!
私自身はチケットをローソンから手配していたので、引き換えの手間が無い分、開場から少し遅れる感じに到着した。
そういえば堀下さゆりさんも来てたのか!うわー、「君と笑った」大好きです。足踏んだりしてないか不安です。
会場には後から後から人が入り、最終的には結構な人数がフロアに押し込められた。
開演時間から少し遅れて、ライブスタート!
その前に、これを見なければウラニーノのライブは見せてもらえない……。
ピストン大橋(37歳)の前説!
いつも通りの暴走だったが、途中からハープの真似をしてたのが……くっくっくっ……
思い出し笑い、やめて下さい・・・。
注目の1曲目は「カメ」
かっこいい!やっぱり、かっこいい!
いきなりダウナーな曲から始まったが、続けて「朝を届けに」「龍」とリードナンバーを次々に演奏した。
いきなりこんなに出してしまって後半大丈夫かな、と心のどこかで心配になった位ですよ。
実に余計なお世話だな……。さて、軽いMCをはさんで、「ココロメカ・メカココロ」。C.C.レモンの時とはアレンジが違った。そういえば、途中で山岸氏が歌詞を間違えていたような・・・。
<笑いも泣きもしなかった>の部分でしょ?あれってアレンジにも聞こえたけれど。
いやー、ミスだと思うがなぁ……。
で、ここで一度目の長いMCに入りました。
C.C.レモン以来10ヶ月ぶりのワンマンで、ネットニュースにも「沈黙を破るワンマン!」と書かれてしまっていたが、本人曰く「沈黙してるつもりはなかったんですが……」。
やっぱり前回のは特殊で、「ワンマンはホームのはずなのに、うっかりするとアウェーの空気が漂いかねないほどの『はじめまして』の方の多さで……」みたいな事も言ってらしたね。
そうそう、前回のワンマンでは1200人中6枚しかプレイガイドでチケットが売れなかったと語っていたが……
今回は11枚も売れたそうです!
おめでとう!
会場が沸いた!
「こんなぶっちゃけ話で会場が沸くバンドも珍しいだろう」と(笑)
ここで、山岸さんの弾き語りコーナー。「気が散るから」という理由で他のメンバーを会場から退席させていました。
「楽屋でこれまで4曲の反省会でもしてて」(笑)
……やっと聴けました。山岸ヴォーカルの「海」
あの佐久間正英をして「僕のテクニックでは太刀打ちできない」と言わしめた話題の一品だった。
4曲ともロックナンバーが続いていたこともあり、このタイミングでの静かな弾き語りは本当に素敵でしたー。
CDヴァージョンには、これに弦楽四重奏が加わるらしいが……。うわあ、聴きてぇ。
メンバーが戻ってきて、サポギのコサイさんが加わり「妹がモデル」。そしてここからが、怒涛の新曲ラッシュとなりましたが……。

新曲ラッシュの先陣を切ったのが「ランドリーとワールド」
素晴らしかった!この曲は本当に良かった。一回聴いただけで大好きになりました。
ヒネくれた曲の構造がすごく魅力的だ。
何だろうなぁ、最初は「僕と君の二人だけの世界……」なんてセンチメンタルな感じに始めながらも、あるきっかけで一気に目の前の世界が見えて来るという……。
ゆっくりした歌詞が突然早口になるのも、目の前が開けた瞬間に世界の猛烈な情報量が頭へ一度に流れ込んできたことを表してるんだろうな。
もう一度しっかり聴いてから感想を書きたいけれど……、何だろうな、世の中には溢れているじゃないですか。「俺とお前」系というか、それだけで世界は薔薇色なんだぜ、みたいな。それはそれで素敵だし、推し進めれば唯一無二の音楽になるけれど、ウワベだけそれをなぞってるような曲が沢山……。
ところが、現実は違う。世界は自分のドラマの舞台じゃないし、ふたりを演出するための小道具でもない。
二人だけの閉鎖的な世界が崩れ落ちた途端に、目の前の風景が突然享受出来る様になった、ってテーマが本当に良かったっす。何というか……、この曲を聴かせたい知り合いが大勢居る
ウラニーノ的な早口ナンセンスも面白いし、しかもあのアレンジや歌詞がそのままCDに乗っかってたらさらに面白い。この曲が広く世に出たらどう反応されるんだろう、って楽しみになるな。
早くアルバム欲しいっす!
と、余韻に浸る間もなくさらに新曲のサンデーロック(?)サンデーロッカーズ」
かなり激しいロックナンバーですが、音響のせいか、ちょっと歌詞が聞き取りづらかった……。
その次の曲である「ワンダフルワールド」は、社会的なメッセージも含まれていた。
「ランドリーとワールド」も現代社会へのメッセージに感じるし、これはちょっと新しい要素ですね。
だからと言って、どちらも押し付けがましい主張はしていない。
「バタフライナイフなんて捨てろ!」じゃなくて、「バタフライナイフとワンダフルワールド!」と言葉を結ぶ感覚がいいね。
さて、ここで告知されていたスペシャルゲストの登場だ・・・。
そのスペシャルゲストとは、J-POP界の巨匠にして「四人囃子」のベーシスト、佐久間正英!って、身内!?
失礼な!例えるならミスチルのステージに上がる小林武史だよ!すっげえスペシャルじゃないですか!
何とGLAYのリハーサルを抜け出して登壇とのこと。"裏"ではGLAYはMステに出ているというのに……。
ラブラブでしたね、ピストンさんと佐久間さん。
『敬語は使わないという約束』をし合っているそうですが、ピストン氏は山岸氏に敬語を使えよ、みたいな話になってて面白かった。
で、佐久間氏をキーボードに迎えて、さらに新曲「少年とぼく」
この曲も良かったな。
実は僕も、ほとんど同じ体験があるのですよ。商店街じゃなくて電車の中だったけれど。
あの少年も、何だか楽しそうだったなー。
うん、幸せそうだった……。
……。
……ああ。
何だか空気が湿っぽい……ぞ。
えーと!ここで確かピストン氏がMCをしたはず!佐久間氏に「初対面の印象はどうでした?」と聞いたら「あまり覚えてない……」と返されてて会場が大爆笑でした!
で、おそらく今回が初披露だったであろう新曲「ツアーメン」の演奏。
「前進するビート」のツアーバージョンみたいな感じだった。最近出来たということは次のアルバムには入らないのかな?

以上、怒涛のごとく5曲立て続けに新曲を披露したのちに「夕焼け、ぼくらを焼き尽くせ」。そして「前進するビート」でした。
会場全体の雰囲気も最高潮の中、「6月のタイムマシーン」
ここで佐久間さんが退席、新曲の「地平線」で締められました。
その前のMCにも触れないとな。まず、「C.C.レモンはしばらくいいけれど、またちょっと、ビックリさせる心配されそうな場所でライブしたいと考えています」とコメントがあった。
そして、メジャーデビューについて。「決まり……そう!」とのこと!契約書に判を押すべくインクをべっとりつけて構えている状況らしいです。
それが落ち着くまでは、レコーディングが終わっている12曲はしばらくお預けみたいだな。仕方ないにしても、やはり早く聞きたい!
本編ラストの「地平線」は、巨大なスケールで聴く者を圧倒する名曲でした。
これら新曲が全部入ってるアルバム……。
当サイトではこれからもウラニーノを応援します。
アンコール前には、ピストン氏を先頭にしてメンバー3人がパラパラを踊るというぶっ飛びパフォーマンスが!コサイアキシ氏の日記に写真
「地平線」なんて曲が演れるバンドが、実に・・・はしたない!最高!
アンコールの1曲目は「続・やぶ医者とわたし」でした。C.C.レモンの時もイントロで悲鳴が上がっていたね。中盤のベースアレンジが格好良かった。
この直後のMCで、「ウチのお客さんは静かな方が多い」という話が出たのが印象的だったな。
これは結構感じました。客のノリが違いますよね。
アンコールの時の空気も何だか辛かったな〜。
思うにね、やっぱりウラニーノってバンドが特殊なんですよ。バリバリのロックバンドを聴いている感じとは、やっぱり少し違うし、ポップソングを聴いてる時とも全然違う。
ウラニーノを表すには本当に陳腐な言い方だが、ライブが終わった後の感覚が、映画を見終えた時や、小説を読み終えた時と似ているんだよな。だから、客があの空間で掴もうとする感覚は、飛んだり跳ねたりとはまた違うのかもしれない。
ロックンロールで体をくねらせる感じとは、違うスイッチが入る曲があるんだよね。もちろんアゲアゲな曲もあるけれど!
最後は新曲、「サボテン」で締められた。このライブの1曲目は「ぼくの前世はカメだったんじゃないか」と始まったが、こちらは「生まれ変わったらサボテンになりたい」という曲だった。
以上!ぎっしり詰まった熱い2時間でした。「ライブが出来て良かった、本当に良かった」と山岸さんも何度か繰り返されていたほどに、楽しいひと時でした。
披露されたCD未発表曲は、実に8曲。この一年間を総まとめにしたようなパフォーマンスだった。
僕自身もC.C.レモン以来だったから、新曲がこんなに聴けるなんて思っていなかった。「普段やらない曲をやる」と聴いていたので・・・ねぇ・・・。
「自転車」とか「保健室の彼女」とか・・・
「夕立各駅停車」とか「歩道橋」・・・だとかをイメージしていたので・・・。
聴きたかったなぁ、「保健室の彼女」!
しかし贅沢なライブでした。Club Queも最終的には大変な数のお客さんが入っていましたね。
引き続き、12月には高知や名古屋でのワンマンライブが控えているウラニーノ。今年中には次の活動も・・・
アナウンスされるのではないでしょうか?
以上、10月3日に下北沢Club Queで行われたウラニーノのワンマンライブ・レポートでした。
長々とお付き合い頂きありがとうございました。それでは!
2008年10月3日 下北沢Club Que
ウラニーノワンマンライブ
『やっぱり手売りでClub Que!?』

1.カメ
2.朝を届けに
3.龍
4.ココロメカ・メカココロ
5.海(新曲)
6.妹がモデル
7.ランドリーとワールド(新曲)
8.サンデーロッカーズ(新曲)
9.ワンダフルワールド(新曲)
10.少年とぼく(新曲)
11.ツアーメン(新曲)
12.夕焼け、ぼくらを焼き尽くせ
13.前進するビート
14.6月のタイムマシーン
15.地平線(新曲)

En1.続・やぶ医者とわたし
En2.サボテン(新曲)

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